アメリカでは英文履歴書のことを「レジュメ(Resume)」といいます。

レジュメは選考の最初に提出する書類の一つで、面接に進めるかどうかを左右する重要なものです。

面接に呼びたいと思われる履歴書を作成するには、日本の履歴書を単に英語に置き換えればよいわけではなく、現地の形式に合わせることが不可欠です。

そこでこの記事では、アメリカと日本の履歴書の違いを解説し、採用担当者をひきつける履歴書の書き方を紹介します。

本記事で紹介するポイントを押さえることで、履歴書の完成度を高め、面接のチャンスを広げましょう。

アメリカのスタイルに合った履歴書(レジュメ)とは?

アメリカと日本の履歴書では形式や構成が大きく異なります。

 アメリカの履歴書(レジュメ)日本の履歴書
情報のまとめ方職歴や学歴の概要に加えて、具体的な成果や実績を示す職歴や学歴を記載する
(成果や実績は職務経歴書で詳しく示す)
作成方法PCで作成する手書きまたはPCで作成する
写真や個人情報の有無・写真は不要 ・性別や年齢、生年月日などの詳しい個人情報は記載しない・写真を添付することが多い ・性別や年齢、生年月日も記載するのが一般的
経歴の書き方新しいものから順に書く古いものから順に書く

両者の違いを踏まえ、アメリカの履歴書について、以下でさらに詳しく解説します。

履歴書と職務経歴書を分けない

日本では履歴書と職務経歴書に分けて情報をまとめますが、アメリカでは個人情報や経歴、具体的な職務内容を一つの書類にまとめます。

採用担当者に自分を採用するメリットが伝わるよう、応募職種に関連するスキルや経験、実績を簡潔に記載しましょう。

基本的に、職務に直接関係しない趣味や特技の記載は不要です。自己PRや志望動機書は「カバーレター」と呼ばれる別の書類にまとめます。

アメリカでは、履歴書はPCで作成するのが基本です。

日本の履歴書のような決まった型はなく、レイアウトは自由に設定できます。

ただし、作成の自由度は高いものの、ビジネス文書としては以下のようなフォーマットで作成するのがよいとされます。

用紙サイズA4またはレターサイズ(アメリカではレターサイズが一般的)
ページ数1~2枚程度(できるだけ1枚にまとめるのが好ましい)
フォントスタイルTimes New Roman、Calibri、Centuryなど
フォントサイズ見出し:12~14pt 本文:10~12pt(見出しより2pt下げる)
フォントカラー

人気の高い職種では応募書類が多く集まり、採用担当者は募集要件との適合性や実績を中心に、短時間で判断することも少なくありません。

ぱっと目に留まり、最後まで読みたいと思ってもらうためには、フォントスタイルなどにも気を配り、読みやすそうな印象を与えることが重要です。

写真や個人情報の詳細は含めない

日本の履歴書では氏名や連絡先のほかに、性別や生年月日、年齢などの情報を含めることが一般的ですが、アメリカではそうした情報は記載しません。

これは、性別や年齢、人種などで差別することなく、スキルや経験を公平に評価し、実力ある人材を採用するという考え方に基づいています。

性別や年齢のほかにも、番地といった住所の詳細や婚姻状況など、採用に直接関係のない情報は不要なものとされます。

情報は新しい順に並べる

履歴書に職歴や学歴をまとめる際、アメリカでは新しいものから順に記載します。

例えば、職歴であれば、現在または直近の勤務先の情報を最初に記載し、その後に過去の経験を遡る形で並べます。

古いものから順に記載する日本の履歴書の書き方とは異なるため、作成の際には注意してください。

アメリカ式の履歴書に必要な項目

日本とアメリカでの履歴書の違いを確認したら、ここからは必要な項目について詳しく見ていきましょう。

アメリカで使われる履歴書の一般的な構成は、以下のようになります。

  • 連絡先(Contact Information)
  • 概要・スキル(Summary / Skills)
  • 職歴(Work Experience)
  • 学歴(Education)
  • 資格・その他(Certifications / Additional Information)

それぞれの項目について、書き方と併せてポイントを解説します。

連絡先(Contact Information)

履歴書のトップには連絡先情報を記載します。

記載すべき主な項目は、氏名、住所、連絡先の3点です。

Taro Yamada

New York, NY Phone: +81 90-1234-xxxx Email: taro.yamada@xxxx.com

ここでは中央ぞろえの例を出していますが、左寄せでまとめることも可能です。

現地の電話番号があれば、連絡先にはその番号を記載します。日本からアメリカの企業に応募する場合は、日本の国番号である「+81」をつけ、電話番号の最初の「0」を省いて記載しましょう。

概要・スキル(Summary / Skills)

採用担当者が最初に目にする部分として、経歴のハイライトや応募職種に生かせるスキルを簡潔にまとめます。

Summary

Software Engineer with 7 years of experience building software systems. Strong background in application development and performance improvement. Proven ability to work with cross-functional teams to deliver reliable solutions.

Skills

– Software development and system design

– Cloud platforms(AWS)

‐ Performance optimization

概要(Summary)では人物像を伝え、スキル(Skills)では具体的な技術を伝えるようにすると効果的にアピールできます。

なお、項目名の「Summary」は、志望職種やポジションを明確に示したい場合には「Objective(目標・目的)」とすることも可能です。

職歴(Work Experience)

在職期間、職位、企業名、企業所在地を記し、携わった職務内容や、そこで得た成果を具体的にまとめます。

Work Experience

April 2020 – Present  Software Engineer

ABC Company Co., Ltd.  — Chicago, IL

– Develop and maintain scalable software applications used by over 50,000 monthly users

– Collaborate with cross-functional teams to design and implement new functionalities that improve system performance and reliability

職務内容については箇条書きを使い、主語の「I」を省略して、動詞で文章を始めます。

履歴書は多くても2枚以内に収めるのがよいとされるため、転職回数が多い場合は、応募職種に関連する経歴を中心にまとめましょう。

学歴(Education)

職歴と同様、学歴も新しいものから順に並べて書きます。

Education

– Master of Science, University of xxx — Tokyo, Japan, 2018

– Bachelor of Engineering, University of xxx — Tokyo, Japan, 2016

上の例のように、学位は次のように表記します。

  • 学士:Bachelor of ~
  • 修士:Master of ~
  • 博士:Doctor of ~ または PhD in ~

新卒者の場合は、学業への取り組みを示す指標として、成績の平均値を示すGPA(Grade Point Average)を記載するのも有効なアピールとなります。

また、表彰歴や奨学金の受給経験も学業面での実績として書き添えることが可能です。

資格・その他(Certifications / Additional Information)

職歴と同様、学歴も新しいものから順に並べて書きます。

Certifications / Additional Information

 – USCPA(October 2020)

 – TOEFL iBT 100(May 2025)

語学力のスキル証明のほか、出版物や受賞歴があれば、ここにまとめます。

ボランティア経験やプロジェクトへの参加経験で強みになるものがあるなら、併せて記載しましょう。

採用担当者の目に留まる履歴書準備のポイント

採用担当者の目に留まる履歴書にするためには、以下の5つが欠かせません。

  • 応募先に合わせて内容を調整する
  • 経験や実績は数値を使って具体的に示す
  • 成果を強調するワードを使う
  • スペルミスやレイアウト崩れがないかチェックする
  • カバーレターも丁寧に作成する

それぞれのポイントを詳しく解説します。

応募先に合わせて内容を調整する

履歴書は同じものを使い回さず、応募先企業や募集ポジションに合わせて内容を調整することが重要です。

Job Description(JD)と呼ばれる職務内容の詳細をよく読み、求められるスキルや経験に合わせて自分の強みをアピールしましょう。

アメリカの採用現場では、システムにより特定のキーワードを検索し、応募書類を絞り込む場合もあります。

必要なキーワードを取りこぼさないよう、関連性を意識して内容をまとめることが大切です。

経験や実績は数値を使って具体的に示す

経歴欄では、「売上10%アップ」や「50件の契約獲得」のように、数値を使って具体的に成果を示す必要があります。

これまでの実績を数値で裏づけることで、入社後も同様の成果を出せる人材であることを採用担当者に伝えましょう。

以下のように具体性を出し、実績の信憑性を高めるのが効果的です。

  • Achieved a 20% increase in sales(20%の売上増加を達成)
  • Built a system reducing processing time by 40%(処理時間を40%削減するシステムを構築)
  • Led a 15-member team for a 6-month project(半年のプロジェクトで15人のチームメンバーを主導)

売上や達成度のほかにも、携わったプロジェクトの規模感や期間などを具体的に表すことでも成果を伝えやすくなります。

成果を強調するワードを使う

成果をアピールする際は、数値だけではなく、実績を能動的に作り出したことを示すAction Verb(動作動詞)の使用も欠かせません。

Action Verbには、主に以下のようなものがあります。

  • achieve(達成する)
  • attain(達成する)
  • conduct(実行する)
  • contribute(貢献する)
  • direct(指揮する)
  • expand(拡大する)
  • facilitate(促進する)
  • generate(生み出す)
  • improve(改善する)
  • initiate(主導する)
  • manage(管理する)
  • resolve(解決する)
  • supervise(指揮する)

こうした動詞を効果的に使うことで、プロフェッショナルな印象を与えつつ、より成果にフォーカスを当てられます。

スペルミスやレイアウト崩れがないかチェックする

履歴書を作成する際は、スペルミスやレイアウト崩れがないかなど、細部にも気を配りましょう。

どんなに内容がよくても、少しのミスが原因で印象が下がってしまう可能性があります。

ピリオドの打ち忘れや余計なスペース、文頭の大文字表記や過去形の使い分けも見落としが出やすい点です。しっかり確認してください。

基本的なミスを防ぐことに加え、可能ならネイティブスピーカーに添削を依頼し、不自然な表現や読みにくさを解消しておくのが理想的です。

カバーレターも丁寧に作成する

履歴書と併せて提出を求められる「カバーレター」についても、丁寧な作り込みが必要です。

カバーレターは、採用担当者が履歴書と併せて評価する重要な書類です。

書類として提出する場合も、メール本文として送付する場合も、以下の4つの構成を意識し、簡潔かつ熱意の伝わる内容でまとめましょう。

  • 導入:求人を知った経緯と志望動機
  • 自己PR:自分がポジションに合う理由や自分を採用するメリット
  • アクションの提示:面接を希望する意思表示
  • 結び:目を通してもらったことへのお礼

テンプレートに頼らず、自分の言葉でどう応募先企業に貢献できるのかを伝えることが大切です。

アメリカでの就職活動に向けて履歴書(レジュメ)作成が不安な方へ

レジュメの作成では、ここまで紹介した留意点を押さえ、内容全体を整理してまとめることが求められます。

スペルミスや文法ミスについては、AIを活用し、効率的にベースを整えるのも有効でしょう。

ただし、実際に読み手がどう感じるかは、第三者の客観的な視点を取り入れるのが重要です。

身の回りの人に見てもらうのも有効ですが、添削サービスや専門家のサポートを活用すると、より幅広い観点から表現を見直すことができます。

特に、選考過程を見据えた実践的なフィードバックを得たい場合には、転職エージェントの活用も方法の一つです。

転職エージェントでは、履歴書作成のサポートに加え、面接対策まで一貫した支援を受けられます。また、業界の動向や企業のニーズを踏まえたアドバイスを受けられる点も特徴です。

アメリカでの就職・転職を専門に扱うActusでも、経験豊富なリクルーターがあなたの希望や経験に合わせて、実践的なサポートを提供します。

選考の第一ステップとなる履歴書作成に不安を感じる場合は、まずはお気軽にご相談ください。

ご相談は履歴書の簡単登録、またはお問い合わせからご連絡いただけます

アメリカ式の履歴書作成に関してよくある質問

最後に、アメリカでの就職に向けた履歴書作りについて、よくある質問とその回答をご紹介します。

Q
アメリカで使う履歴書に必須の項目は何ですか?
A

氏名や電話番号、メールアドレスなどの連絡先情報に加えて、以下の項目を記載します。

  • 概要・スキル:履歴書の冒頭で要点をまとめ、自分の強みを採用担当者に分かりやすく伝える
  • 職歴:職務経験を新しい順に記載する
  • 学歴:取得学位や奨学金の獲得経験などを新しい順で記載する
  • その他:資格、ボランティア経験など応募職種に関連する情報を記載する

過去の成果は定量化して具体的に示すと、アピールにつなげやすくなります。

Q
アメリカと日本の履歴書の違いは何ですか?
A

アメリカと日本の履歴書の大きな違いは、主に「書類の構成」と「個人情報の書き方」です。

日本では、履歴書と職務経歴書を分けて作成しますが、アメリカでは履歴書(レジュメ)に経歴と具体的な職務内容をまとめます。

また、日本では履歴書の型に沿って、年齢や性別を記載することが多いですが、アメリカでは詳しい個人情報は基本的に記載しません。これは、年齢や性別などによる採用差別を防ぐためで、写真の添付も通常は不要とされます。

Q
CVとレジュメの違いは何ですか?
A

CVとレジュメは、国や地域によって意味が異なる場合があります。

アメリカでは、CVは主に大学教授や研究職などの学術系の職業への応募に使う書類で、研究内容や学歴などを詳しく記載します。

一方、レジュメ(英文履歴書)はビジネス職向けの書類で、応募職種に関連する職務経歴を簡潔にまとめたものです。

イギリスやヨーロッパでは、英文履歴書をCVと呼ぶことが多く、アメリカでいうレジュメとほぼ同じ意味で使われます。

Q
履歴書に書かないほうがいい資格はありますか?
A

日本では、空欄を埋める目的や、勤勉さや多才さの証明として、自動車免許や各種検定などを幅広く記載するケースもあります。しかし、アメリカでは応募職種に対するスキルや経験が重視されるため、資格は関連する内容に絞ってまとめるのがよいとされます。

Q
アメリカの履歴書(レジュメ)は何ページが一般的ですか?
A

レジュメは、1ページにまとめるのが望ましいとされています。長くなる場合でも、2ページ以内に収めるようにしましょう。

ページ数を調整するために余白を削りすぎると見づらくなるため、文章を整理し、簡潔で読みやすく整えることが大切です。

まとめ

アメリカで書類選考を突破するには、日本とアメリカの履歴書の違いを正しく把握し、アメリカの様式に沿ってレジュメを作成することが必須です。

即戦力を重視するアメリカの採用では、形式を整えるだけでなく、過去の成果の具体性が評価を左右します。

動詞の選び方一つで印象は大きく変わるため、細部までこだわることが大切です。

基本的なテクニックは押さえつつ、自分の価値を最大限にアピールできる表現を追求しましょう。

アピールの精度を高め、選考に向けた準備を効率的に進めるなら、転職エージェントの活用も方法の一つです。

まずはこの記事を参考に、自分の履歴書を見直すところから始めてみてください。


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