アメリカでの就職に興味はあるものの、「アメリカでの就職は自分にとって現実的なのだろうか」「海外就職は難しそう」と感じる方も多いのではないでしょうか。

実際のところ、アメリカでの就職は簡単ではありません。ただし、現地での採用プロセスやビザ制度、求められるスキルなどを正しく理解し、準備することで、そのハードルを乗り越えられることもあります。

この記事では、アメリカでの就職が「難しい」といわれる主な理由を整理した上で、就職活動を進める際に押さえておきたい準備のポイントを解説します。

アメリカ就職が難しいといわれる主な理由4つ

アメリカでの就職が難しいといわれる理由には、主に以下の4つが挙げられます。

  • ビザ取得の難易度が高い
  • 採用は即戦力重視
  • 高い専門性や英語力が必須
  • 現地の働き方や生活環境への順応も必要

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ビザ取得の難易度が高い

まず挙げられるのが、アメリカの就労ビザの取得難易度の高さです。

日本人がアメリカで就労を希望する場合、永住権を持たない限り、就労ビザの取得が必要です。

海外駐在員として日本から派遣される場合は、ビザの面はクリアしやすい傾向にあります。しかし、現地採用の場合は、雇用主にビザのスポンサーになってもらう必要があり、ハードルが上がります。

ビザ申請をサポートする企業は、費用負担に加えて各種手続きの対応も必要となるため、スポンサーとなる企業が限られてしまうのが現実です。

また、H-1Bには抽選制度があり、落選の場合はビザの申請プロセスに進めません。ビザを取得できるかが運次第となる点も、難易度が高いとされる理由です。

今後、制度が見直される可能性もありますが、ビザ発給の厳格化が進んでおり、企業にとっても、就職希望者にとっても、ビザ取得の難易度は高くなっています。

アメリカの採用では、入社後の研修で育成する文化はほとんどなく、即戦力となる人材が求められます。

新卒採用が一般的な日本では、入社後、研修やサポートで社員を育てる文化があります。採用した人材に仕事を割り振り、長期的に成長していけばよいというのが一般的な考え方です。

一方、アメリカでは、業務内容や必要スキルが明確に定義されたポジションごとに、すぐに成果を出せる人材を通年で採用するのが一般的です。

アピールの場では、それまでの経験や培ったスキルをもとに、入社後どのように成果を出せるかが問われます。

アメリカでインターンが一般的なのも、就職後に即戦力となれるよう、実務経験を積む場として重視されていることが背景にあります。

即戦力を重視するアメリカの採用では、入社後の成果に直結する要因として専門スキルや英語力が重視されます。

コミュニケーション力や協調性などのソフトスキルも大切ですが、過去の実績やスキルをもとに、どれだけの成果を出せる人材かを示すことが求められます。

就労ビザを取得する場合は、専門性や学位、資格が求められることが多く、ビザの申請要件を満たす上でも欠かせないチェックポイントです。

また、英語力については、業務を問題なくこなせるだけのスキルが必要です。

職種や業務内容により求められる英語レベルは異なりますが、同僚や上司とスムーズにコミュニケーションを取れるだけの力があることが前提となります。

こうした専門性や英語スキルが求められる点も、アメリカでの就職が難しいとされる理由です。

現地の働き方や生活環境への順応も必要

実際に現地で就職できた場合でも、現地生活に慣れることに難しさを感じるケースもあります。

働き方一つとっても、就業時間の考え方や休暇の捉え方、仕事の進め方など、アメリカと日本では習慣が異なることが多くあります。

日本のような謙遜の文化はなく、意見や主張をはっきり伝える必要があることも多いでしょう。

また、保険や税金のことなど、日本の制度との違いも受け入れて対応できる柔軟性も求められます。

現地の環境にうまく順応できないと、精神的負担が大きくなったり、場合によっては、思うように成果を出せず、解雇されたりするリスクも生じます。

現地就職に至るまでの難しさに加えて、現地での生活や働き方に慣れることの難しさも、アメリカ就職が難しいとされる一因です。

アメリカでの就職成功に必要なステップ

アメリカでの就職が難しいとされる要因について見てきました。ここからは、それらの要因を踏まえ、どのように準備を進めるべきかを解説します。

英語力を身につける

まずは、必要な英語力を身につけておくことが重要です。

面接でしっかりアピールするためにも、職場でよいパフォーマンスを発揮するためにも、ビジネスレベルの英語力が必要です。

目安として、TOEFL iBTやIELTSなどでビジネスレベルの英語力を示せるスコアを取得しておくと、書類審査でのアピールにつながります。

ただし、実際にはスコアやレベルがどうかより、面接で英語での受け答えがスムーズにできるかどうかが重視されます。

現場でも問題なくコミュニケーションが取れる人材であると評価してもらえるよう、実践的な会話力や対応力を磨いておくことが大切です。

実務経験を積む・専門スキルを磨く

現地就職のためには、業務経験を重ね、専門スキルを強化することが欠かせません。

特に、ITやエンジニア、医療、法律、会計、金融、経営の分野のスキルは、アメリカの現地就職で強みとなります。

実務経験をしっかり積んでいることが前提とはなりますが、スキルのアピールには下記のような資格の取得も有効です。

  • 米国公認会計士(USCPA):米国各州が認定する公認会計士の資格
  • 米国上級秘書資格(CAP):ビジネス全般の知識を扱う国際資格
  • シスコ技術者認定資格(CCNA):ネットワーク分野の専門性を証明するIT資格

管理職への応募では、MBA(経営学修士)も強みとして生かせます。

やみくもに資格取得を進めるのではなく、気になるポジションの求人票をチェックし、どのようなスキルや経験が求められるかを見ておくことが大切です。

求められるスキルを事前に把握し、それに必要な経験を積むことで、希望の求人に応募する際に、十分にアピールできる状態を作り出せます。

ビザの申請プロセスを理解する

アメリカの就労ビザの申請プロセスを理解した上で準備を進めるのも大切なポイントです。

アメリカの就労ビザには主に以下のようなものがあります。

  • H-1Bビザ(特殊技能職ビザ)
  • Lビザ(企業内転勤ビザ)
  • Eビザ(貿易・投資ビザ)

自分の希望職種やキャリアプランにどのビザが合うのかを検討した上で、それぞれの申請プロセスについても確認しておきましょう。

例えば、H-1Bビザは先に紹介したとおり、抽選のプロセスがあり、抽選時期までにスポンサー企業によるオンライン登録手続きが必要です。

ビザの取得まで時間がかかる場合もあるため、早めの準備と行動が大切になります。

全体像を把握し、それをもとに転職・就職活動のプランニングを進めましょう。

ビジネスのつながりを強化する

ビジネスでのつながりを深める「ネットワーキング」も現地就職を有利に進める要素です。

つながりを活用することで、業界の情報を早く入手できるほか、紹介を通じて採用担当者と直接やり取りする機会を得られることもあります。

自分の経験や能力に合う応募先を見つける可能性を広げられれば、現地就職のハードルを下げることにもつながります。

ネットワーキングの強化では、ビジネス向けのSNS「LinkedIn」も積極的に活用しましょう。

アメリカ就職を目指す前に知っておくべき3つの注意点

アメリカでの就職に向けて具体的に動き出す前に、次の3つの点についても押さえておきましょう。

  • 長期戦になることもある
  • ビザの問題で採用が進まないケースもある
  • アピールはアメリカの形式に合わせる必要がある

それぞれ詳しく解説します。

1. 長期戦になることもある

アメリカでの就職活動を進めていく場合、長期戦となる可能性も念頭に入れておきましょう。

企業側はポジションにぴったりはまる人材を期待しているため、最初の面接に進むまでの選考が厳しいと感じられる場合があります。

特に、専門職ポジションは数が限られ、職務要件との高い適合性が求められます。

書類選考の段階から絞り込みが厳しくなることも少なくありません。複数社に応募し、どこも面接に進めないといったケースもあります。

また、求人サイトに掲載されない情報もあり、転職エージェントや知り合いからの紹介など、最適な応募ルートを見つけ出す必要もあります。

長期の対応となることも想定し、積極的に動き続けることが重要です。

2. ビザで振り出しに戻るケースもある

オファーまで進んでも、採用側とビザの面で認識のすり合わせができていないと、せっかくの内定が取り消しになるケースもあります。

アメリカでの就職活動を進める際は、企業側にビザスポンサーになる意思があるかを早期に確認しておきましょう。

転職エージェントを活用し、ビザサポートの実績がある会社かどうかを事前に確認しておくのも有効です。

また、雇用先がビザスポンサーとなることが決まっていても、自身がビザの申請要件を満たせなければ、ビザは取得できません。

ビザの申請に向けては、書類に不備がないかはもちろん、必要な手続きを漏れなく対応できるよう、あらかじめ詳細を確認しておきましょう。

3. アピールはアメリカの形式に合わせる必要がある

日本とアメリカでは就職事情が異なり、アメリカの形式に合わせた準備が欠かせません。

Job Description(JD)と呼ばれる求人票には、必要なスキルや経験だけでなく、業務内容や求められる成果が詳細に書かれています。

アピールの際は、経験をただ列挙するのではなく、過去の実績や成果がどのように企業側が求める成果につながるかを示すことが重要です。

また、アメリカの就職活動では、LinkedInが主要なプラットフォームとして広く活用されています。

履歴書の補足として、自分が関わったプロジェクトの経験や思考プロセスをまとめておくと、採用担当者に自分のスキルや成果を伝えやすくなります。

アメリカでの就職は難易度が高いものの、しっかり準備すれば実現可能性は十分にあります。日本との違いを把握し、ポイントを押さえた準備を進めましょう。

長期の対応となることも想定し、積極的に動き続けることが重要です。

アメリカでの就職が難しいと感じたらエージェントに相談

アメリカでの就職活動は長期戦になることもあり、十分に準備できていないと、難易度が一気に高くなることがあります。

効率的に準備を進め、アピールの精度を高めるなら、転職エージェントを賢く活用しましょう。

Actusは、ニューヨークに本社を置き、ロサンゼルス、シカゴ、ダラスなどを含む主要都市から日本人の転職を支援する転職エージェントです。

リクルーターは業界のトレンドや現地の転職事情に精通しており、現地就職に向けた的確なアドバイスが可能です。

日米の雇用文化の違いを踏まえたサポートを受けることで、応募書類や面接でより効果的に自分をアピールできるようになります。

アメリカでの就職活動を本格的に進めるなら、まずは履歴書のご登録、またはお気軽にお問い合わせよりご相談ください。

まとめ

アメリカでの就職は、就労ビザの取得が難しいこともあり、誰でも簡単にできることではありません。

実現のためには、求められるスキルや専門性を磨くとともに、過去の経験や成果を根拠に、自分が応募先企業で活躍できることを明確に示す必要があります。

加えて、日本人が現地就職を成功させるには、英語力の強化やビザの理解、ネットワーキングなど、日本での就職活動とは異なるアプローチが求められます。

日米の雇用文化の違いを理解し、現地での就職活動への取り組み方を最適化することが重要です。

アピール方法に迷った場合は、転職エージェントを活用して、客観的な視点を取り入れ、現地就職に向けた準備をより効果的に進めましょう。


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