ニュースレター

2015-03-18
Newsletter 2015年4月号 2015年の米国市場における企業とF1留学生について
アメリカには企業が求める要求を満たし、且つ教養のある学生は十分いるでしょうか。米国雇用市場を満たす為にも留学生は今、とても重要な立場にあります。そして今まさに、アメリカ政府で討議されている問題でもあります。企業は、資格のある最も有能な学生を確保するために、多くの資金を費やします。しかしながら、一旦理想的な学生が採用されると、雇い主は就労ビザを取得するための出入国管理に頭を悩まされることになります。米国に於いて、最高の社員を雇うことが出来ないのであれば、企業はどのように競争の中で勝ち残っていくことが出来るのでしょうか。今日の時代遅で非現実的な、そして制限的な出入国管理システムにおいて、雇用者が留学生の出入国管理計画を展開していくことは大変重要な課題と言えます。

雇用者はF-1ビザの留学生を雇う際に、次の幾つかを検討する必要があります。 (1) 学生が各自のビザステータスを維持しているかどうか – 入学許可証(I-20)と出入国記録カード(I-94)のチェック; (2) その役職に要される資格を持った学生であるかどうかの確認– 学位や職歴の再確認 ;(3) 特殊技能職を保持しているかの確認; (4) 将来のH-1B申請の際に、雇用者は相場賃金を支給したいかどうか ; (5)6年のH-1Bビザ有効期限の前に、留学生の永住権(グリーンカード)のスポンサーになるかどうか学生のCurriculum Practical Training(「CPT」)またはOptional Practical Training(「OPT」)を取り入れている企業は、留学生のH-1B申請をする際、学生のCPTあるいはOPTの期間満了まで待つべきではありません。企業はCPTまたはOPTの留学生を雇う際、留学生の有力候補者を確保するためには、今現在の出入国管理システムにおいてどのように対処していくべきかということを、2、3ヵ月の短期間で決めなければなりません。

また、OPTを最大限に利用することは、決して難しいことではありません。許可されたH-1Bビザを保持したり、CPTやOPTの残余期間全てを利用する方法もあります。現在、二通りのH-1Bビザ承認があります。まず、一つ目の承認はビザステータスが変更されることです。米国移民局(USCIS)よりH-1B申請とF-1からH-1Bへのステータス変更が認可され、同時に新しい有効期限滞在許可が提示されたI-94も発行されます。H-1B Cap申請(初めてのH-1B申請のこと)が対象となる場合、通常10月1日からH-1Bステータスが開始されます。このオプションの下では、雇用主と学生にとってステータスの自動変更という利点がある一方、もともとのOPT残余期間が消滅してしまうという欠点があります。

もう一つのH-1B承認は、移民局からのH-1B申請における承認通知を基に、海外の米国領事館にてビザを発給してもらうという手続きです。米国移民局にH-1Bビザ申請書類一式を提出した際に、F-1からH-1Bビザステータスに変更される手続きをしておりませんので、移民局からの承認通知にはI-94は提示されておらず、H-1Bビザ申請のみが承認されたという通知となります。学生は、移民局からの承認通知のコピーと他に必要な書類をあわせた申請書類一式を持って、海外の米国領事館にてH-1Bビザスタンプを取得し、H-1Bステータスを開始する為に米入国することになります。このオプション下では、学生はOPTの有効期間を利用し、F-1ステータスを保持することが出来ます。そしてOPT期間の満了以前に、留学生は米出国することが出来、海外米国領事館にてH-1Bビザスタンプを取得した後、働き続けるために米入国するという方法です。この方法は企業にとっても財政的に有利で、そして留学生にとっては、OPTの機会を最大限に利用することが出来るという利点があります。

専門職の就労ビザ不足に伴い、雇用者は人員確保の計画を進めなければなりません。そして事前の計画なしには、雇用者は有能な留学生を保持することが出来ないのです。現在、雇用者にとって出入国管理計画は、以前にもましてさらに重要な課題となっています。