ニュースレター

2010-12-01
Newsletter 2010年12月号 給与上昇予算
過去数ヶ月間「2011年の企業の給与予算は2010年よりも更に上昇する」との予測が、ビジネスニュースにて報告されている。一般的には正しい見解だが、2008年後半以降、多くの米国企業が給与削減や給与の凍結を実施していることから、2011年の給与予算は歴史的低い、または不況が始まる前よりも低い数値となるだろう。

2008年以前の数年間給与予算は非常に安定しており、毎年3.5%-4.0%の範囲内であった。しかし、2008年9月の金融破綻後の数ヶ月の内に企業の給与の予算はこの範囲から急激に下回り始め、2008年後半から2009年全般は、その平均上昇率は1.0%-2.5%程度であった。更に2008年第四四半期から2009年6月の不景気の最中、給与の予算を上げるとに関心を寄せる企業は、非常にわずかであった。

2009年後半には若干景気が安定したが、2010年の給与予算の予測は2.8%-3.0%の上昇となった。しかし2010年が進むに連れ、経済成長の見通しは一変して悪くなり、米国企業で当初予測されていたほどの給与上昇は実施されなかった。給与の予算は2009年よりも2010年は上昇はしたものの、平均値は2.0%-2.7%あった。

2011年の給与上昇の予測に伴い、大半の企業は給与の予算を2.5%-3.0%の間で設定するだろうと予測している。少しずつ経済が回復してはいるが、2011年内の給与上昇については、雇用主は引き続き保守的な見解を取らせる懸念要素が存在している。このニュースレター発行している現時点で2011年内に相当な経済が上向きになる要因が見出せない限りは、来年の同期時には2.5%が実際の平均給与予算となっているであろうことが予測される。

下記の表は代表的な調査会社6社から提供される、例年の給与の予算の調査のハイライト(予測とコメント含む)である。

調査会社:Conference Board - 2010年8月中に313社を対象に行われた調査
予測:大半の業界にて全従業員カテゴリーに対し3.0%
コメント:米国の給与上昇予算は歴史上低いままに留まったが、2011年は2010年の実際の上昇よりも上回るであろう。景気回復は給与予算を上昇させる弾みとなるには至らないであろう。
給与上昇予算の割り当てには、毎年唯単に全従業員に対して給与を上昇させるやり方よりも、Pay for performance(能力給) が一般的な方法として採用され続けるであろう。

調査会社:Hewitt Associates - 2010年8月中に1,450社を対象に行われた調査
予測:全従業員カテゴリーにわたり2.7%, Executive: 2.9%, Salaried Exempt: 2.9%, Salaried N/E: 2.9%, Non-union hourly: 2.8%, Union: 2.8%
コメント:2010年中は最初に予測されていたよりも企業はますます給与上昇とvariable pay awards (変動給与賞)に費用をかけないようになっている。実際の給与上昇の中央値は全従業員グループに亘って2.4%、これは2009年の第三四半期に予測されていた2.7%よりも低い数値である。)しかし、2009年の市場最下の1.8%よりは高い数値である。大半の雇用主は楽観的で、2011年内にわずかの給与予算上昇を予期している。

調査会社:Mercer - 12 million(1200万人)の労働者をカバーする1,100社を対象に行われた調査
予測:全従業員カテゴリーにわたり、平均2.9%
コメント:多くの雇用主は、優秀な社員の努力を十分に報わなければ彼らが転職してしまう恐れが生じるため、優秀な社員の昇給に集中する。

調査会社:Towers Watson - 2010年5・6月中に1,045社を対象に行われた調査
予測:全従業員カテゴリーに亘り平均2.7%
コメント:調査された企業では昨年にかけて2009年中の平均2.7%および2010年の2.3%の予算に対して2.7%というわずかな上昇が算出されている。

調査会社:WorldatWork - 従業員数1.5 million (1500万)を代表する2,500社を対象に行われた調査
予測:全従業員カテゴリーに亘り平均2.9%
コメント:パフォーマンスの低い従業員は、上昇は一切なしあるいは最大でも0.7%の最小限度の上昇となるであろう;中間レベルのパフォーマンスの従業員は2.4%の名目だけのベース給与上昇となるであろう; パフォーマンスの高い従業員には平均3.7%の上昇が予想される。調査では、大半の従業員のパフォーマンスレベルは中間である一方で、雇用主は従業員のおよそ25%をパフォーマンスの高い従業員として見積もっていることが分かった。

調査会社:Culpepper & Associates - 2010年6月から8月の間に90ヶ国の933社を対象に行われた調査
予測:業員カテゴリーに亘り平均2.91%
コメント:給与予算は2009年の史上最下に達して以降、わずかながらも上昇を続けている。

記事提供:HRM Partners, Inc.